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zoom RSS 「寂心さん」めぐり

<<   作成日時 : 2017/08/11 17:32   >>

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ゆうかファミリーロードを植木方面へ走り、県道30号線を横断すると左手の丘の上に見えてくる「寂心さんの樟」。
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最初は楽で、後で段々きつくなる坂を上ると、その大きくて優しい姿に、ついつい脚を留めて眺めてしまう。
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(4年ほど前のサイクリングの時のスナップ)


この樟の名の「寂心さん」というのは、戦国時代にこの付近を領した武将・鹿子木親員(かなこぎちかかず)の事である。
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鹿子木氏の祖は、源頼朝の命により肥後国飽田郡にあった「鹿子木荘」という荘園の地頭となった三池貞教まで遡る。
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貞教はこの地に赴いたのちに「鹿子木」の姓を名乗り、その後代々、肥後菊池家に仕えたが、親員はその10代目であり、領地内の楠原城
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(現在、その一角にあった楠原神社が残っている)
を本拠地として、飽田・託摩・玉名・山本の4郡560町を治めていた。

親員は文武両道に優れ、「肥後国の老者」と称えられた人物であり、菊池家の命により楠原城から千葉城へと移り、
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その後、茶臼山の南西部の一角の、現在の第一高校と熊本医療センターがある辺りに
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新たな城「隈本城」(加藤清正の熊本城に対して「古城」と呼ばれる)
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を築いた。
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さらに金峰山の南、上代の丘に
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出城を築いた。
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その出城の山は現在「城山(じょうやま)」と呼ばれ、築城当時、守り神として京都の伏見稲荷神社の御分霊を勧請した神社が現在の高橋稲荷となっている。
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寺社の復興や造営に熱心な親員は藤崎八旛宮の造営に着手し、天文11年(1542)に後奈良天皇より勅額を下賜された。

その勅額の文字には通常の「八幡」の「幡」ではなく、「旛」の字が使われている。これにより全国の「八幡宮」の中で、藤崎八旛宮だけが「旛」の字が使われるようになった。
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(国道3号線沿いの鳥居にその勅額のレプリカが飾られている)


親員は長じて入道し、「寂心」を名乗るようになり、多くの和歌を作り、謡曲の作成にも当たった。
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死後、彼が植えた樟の近くに埋葬され、墓石が置かれたが、樟は大きく成長して、やがて寂心の墓石をその根の中に巻き込むような形になった。
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(大幣(おおぬさ:お祓い棒)が刺さっている洞の奥に墓石があるらしい)


そのため地元の人々は樟を「寂心さんの樟」と呼ぶようになり、憩いの場として親しんだ。
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『巨樹・巨木をたずねて』の著者でカメラマンの高橋弘は、「私が自信を持ってお勧めする最高の1本」と記し、「これだけのクスノキが国指定天然記念物の指定を受けていないのは、まことに不思議なことである」と高い評価を与えた。
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「寂心さんの樟」は今日も台地に太く広く根を張り、
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枝をいっぱいに広げて爽やかな木陰を作り出していた。
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今朝は雨上がりの午前7時過ぎから、藤崎八旛宮、千葉城、隈本城、高橋稲荷、上代城址、寂心さんの樟、楠原城址の順で43.7qを走った。

ちなみに、今回も本文の多くはWikipediaはじめネットから引用。

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コメント(8件)

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『巨樹・巨木をたずねて』
そうそうチェックしてAmazonの欲しいものリストへ。
「寂心さん」とはそういう事ですか。
ちと、理解出来てないところもありますが^^;
みきたか
2017/08/11 19:38
「寂心さんの樟」の名はそのような由来があるのですね!
勉強になりました!
また歴史シリーズ、期待してます。
ヘイホー
2017/08/11 21:15
寂心さんは女性と勝手に思い込んでいましたが、
武将だったとはビックリです。
ただ、最近は樟が弱っているようで、少し心配です。
1008
2017/08/11 21:28
みきたかさん、こんにちは。
巨木ファンのみきたかさんなら『巨樹・巨木をたずねて』は、いい参考書になるかと思います。わたしの場合は図書館から借りて読んでいますが、選考基準は、単に大きさではなく、その場所や、社会的・歴史的背景などのようです。
のぶ
2017/08/12 05:55
ヘイホーさん、こんにちは。
巨木になると、色んな逸話が付いてくることが多いですね。今回はいつもよく通る「寂心さんの樟」について詳しく調べてみましたが、そんな逸話についても時には掘り下げて行きたいと思っています。
のぶ
2017/08/12 06:00
1008さん、こんにちは。
なるほど、確かに「寂心」って、しっとりとした余韻の残る名前ですよね。この数十年で、いくつか大きな台風の直撃を受けた際に「寂心さんの樟」も被害を受け、枝がかなり落ちたらしく、樟に特徴的な、モコモコっとした感じが少ないですね。それこそ「寂心」って感じです。
のぶ
2017/08/12 06:05
近くに祖母の家があるので毎年来ていますが、根元の円柱状の賽銭入れはヘビの神様のものだと言われていました。ググっても何も見つからなかったので真偽は分かりませんが。。。
通りすがり
2017/08/16 09:01
通りすがりさん、こんにちは。
おお!なるほど円筒状の賽銭入れはヘビの神様のものなんですね。地元の方々がおっしゃるのなら間違いないでしょう。そうなると、ヘビが嫌いな人は根っこに近づけなくなりますが、樟にとっては良いことかも・・・。Wikipediaによると、寂心さんの樟は「子どもの守り神」とも言われているようですね。面白いです。
のぶ
2017/08/16 21:54

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